地震コラム

地震コラム1

地震はなぜ起きる

地震発生のメカニズム

地震は、地下の岩盤が急激にずれ動くことにより発生します。地震発生のメカニズムを知るために、まずは地震の発生する場所をみてみましょう。世界で発生した地震の震央地を地図にプロットしてみると、発生場所には大きな偏りがあり、いくつかの線で構成されているように見えます。

世界で発生した地震の発生場所
世界で発生した地震(M5以上)

私たちが住んでいる地上から数十~数百km下の地球内部は、マントルという非常に高温で柔らかい構造をしています。このマントルが地表に近づくにつれ冷やされ、固まっていきます。そうして出来上がった板状の岩盤を「プレート」と呼びます。地球の表面は、海にしろ陸にしろ十数枚のプレートで覆われて出来ており、私たちはこの上で生活していることになります。この十数枚のプレートの位置を確認してみると、先ほどの地震をプロットした地図と同じような形になっていることがわかります。
つまり、大部分の地震はプレートとプレートの境界付近で発生しているのです。

プレート境界面
プレートの境界

では何故プレート境界では地震が起きやすいのでしょうか。地球内部は、地表に近いほど温度が低くなる特長を持つため、マントルはゆっくりとではありますが対流を続けています。そのため、マントルの上に乗っかっているプレートもマントルの動きに沿って移動していきます。しかし、地球表面は十数枚のプレートで既にみっちりと覆われているため、隣り合うプレート境界付近には大きな力が加わります。下図は、日本海溝という太平洋にあるプレート境界の場合の模式図です。日本海溝の場合、海洋プレートが大陸プレートの下に潜り込むように移動し、大陸プレートにはその動きによって引っ張られるような力が加わっています。この力によって地殻には歪が生まれ、この歪が限界に達したとき、プレートが急激にずれ動き、地震が発生します。

海洋プレートが大陸プレートの下に潜り込む
歪の跳ね返り

しかし、すべての地震がプレート境界面で発生するわけではありません。前述した仕組みにより発生する地震は「プレート境界型地震」と呼ばれ、2011年 東北地方太平洋沖地震や南海地震がこれに該当します。プレートの動きによって力を加えられた隣のプレートでは、境界面だけでなくプレート内部にも力が加わっていきます。その結果、岩盤の弱いところに歪が溜まっていき、限界を超えたときに発生するのが「内陸型地震内地震(内陸型地震)」です。1995年 兵庫県南部地震や2016年 熊本地震はこの内陸型地震内地震になります。プレート境界型地震も内陸型地震内地震も「ずれ動く」範囲が広いほど、地震の規模は大きくなります。

内陸型地震
内陸型地震2

地震コラム2

地震のタイプ別にみる日本の主な被害地震​

日本にまたがる4つのプレート

地球表面は十数枚のプレートで覆われており、日本大陸はそのうちの4枚のプレートの上に成り立っています。
地震はこれらのプレート運動が原因となって発生します。地震は発生する領域やメカニズムによっていくつかの種類に分類でき、日本の場合主に5種類のタイプの地震が発生します。

日本列島周辺のプレート構造

地震の種類

地震の種類

一つ目は、大陸プレートと沈み込む海洋プレートとの間で発生する「プレート境界型地震」で、東日本大震災や南海トラフ地震がこれに当たり、他の種類の地震に比べて規模が大きくなりやすい特徴があります。

二つ目は大陸プレートに沈み込んだ海洋プレート内で発生する「スラブ内地震」です。震源域が深いことが多く、比較的被害は出にくいタイプですが、過去には津波が発生した「1994年 北海道東方沖地震(M8.2)」のような事例もあります。

三つ目は、沈み込む手前の海洋プレートで発生する「アウターライズ地震」です。スラブ内地震と似ていますが、より大陸から離れた場所の比較的浅い場所で発生する地震です。遠海のため揺れは大きくなりにくいですが、「1933年 昭和三陸地震」では23mの津波が発生したと記録されています ( 羽鳥, 2009)。

四つ目は、大陸プレート内で発生する「内陸地殻内地震」で、内陸型地震や直下型地震などとも呼ばれます。阪神淡路大震災や熊本地震がこれに当たります。規模自体はプレート境界型地震に比べて小さいですが、大陸内の浅い場所で発生するため、揺れによる甚大な被害が出やすい地震です。

五つ目は、噴火などの火山活動により火山体周辺で発生する「火山性地震」です。この地震の多くは規模が小さいことが多いですが、「2000年 伊豆諸島北部群発地震(最大M6.5)」のような被害を出した事例も存在します。

地震のタイプ別にみる日本の主な被害地震