一般社団法人地震予兆研究センター(代表理事:尾上昌隆、センター長:八木下重義)が、2017年1月4日に契約企業・自治体・自主防災協議会に配信した「2017年1月10日までに発生が予測される震度4以上の震央地」を明記した最新の「地震予兆解析レポート」を公開いたします。
一般社団法人地震予兆研究センターでは、地殻変動や地下水変化等を観測し解析した「7日間以内に発生が予測される地震のみを記載したレポート」を毎週月曜日に配信しています。(英語版は毎週火曜日)

【最新の地殻変動/2017年年頭のご挨拶】

・2016年年末には11月22日に福島沖でM7.3、約1か月後の12月28日に茨城北部にてM6.3、その3日後に福島沖でM5.4が発生。依然として、東北地方太平洋側では大きな地震の発生が継続しています。

2016年は「震度1以上の地震発生が6500回以上」と2015年の1842回の3.5倍。このうち震度5弱以上の地震は33回と非常に多い年でありました。
*平均すると11日間おきに「震度5弱」以上の地震が発生していることになります。

・政府地震調査研究推進本部が、2015年12月に発表した「全国地震動予測地図(今後30年以内に震度6弱以上の地震に襲われる確率)」では、熊本県は7%、鳥取は0.1%と発表されていました。 しかし、実際には確率の低いと発表されていた熊本・鳥取においても、「2016年4月16日熊本地方・M7.3・最大震度7」、「2016年10月21日・鳥取県中部・M6.6・最大震度6弱」が発生し、大きな被害をもたらしました。

もはや、日本は「いつ・どこでも」大地震が発生してもおかしくない状況にあると言え、国民一人一人が行政に依存するだけではなく、自発的な防災対策が必要な時代になっていると思われます。

・最新の地殻変動のおいても、北海道から北関東にかけて大きな地殻変動が観測されていることや、沖縄プレートにおいて地震が多発傾向にあることから、2017年も引き続き地震活動は増加傾向にあると思われます。したがいまして、日頃の情報収集と、地震発生に向けた事前対応策の検討が重要と考えます。

・実際に、阪神淡路大震災(1995年1月17日・M7.3・死者 6,434人・行方不明者 3人・負傷者 43,792人)では、日頃から消防団を中心に行政機関と住民による自主防災組織との緊密な連携があった淡路島の北淡町(震度7)においては、激震地であったにもかかわらず、被害は最小限に抑えられました。

・2017年の年頭に際し、当センターは今後はより一層、地域の防災組織や企業・自治体との連携による「減災」に取り組んでまいりたいと考えております。今後もご支援のほど宜しくお願い申し上げます。

                        一般社団法人地震予兆研究センター
                        代表理事 尾上昌隆、センター長 八木下重義

【1月10日までに震度4以上の地震発生が予測される震央地】

1  ■M6:十勝地方(震度5)
 ■M5:浦河沖周辺(最大震度4)
 ■M5:福島沖~茨城沖(最大震度4)
 ■M5:茨城県北部(震度4)
 ■M5:東京湾~千葉(最大震度4)*1月下旬まで注意が必要
 ■M6:台湾近海(最大震度5)
   *詳細は各地域ページをご覧ください。

【Last week report results】

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【This week’s crustal movement: 北海道】

■M6:十勝地方(震度5)*1月10日前後 
■M6:日本海東縁変動帯
■M5:北海道東方沖(最大震度2)、浦河沖周辺(最大震度4)
4週間継続して「上士幌周辺」の複数の地点で大きな地殻変動が観測されており、「2013年2月2日十勝地方南部・M6.5 最大震度5強」発生4週間前からのデータに類似しているため、同様の発生間隔であれば、2017年1月10日前後に発生が予測されます。
また、先週に引き続き、「北海道中央部付近での大きな地殻変動」に加えて、「苫小牧周辺」においても2週間継続して大きな地殻変動が観測されていることから、「2017年1月3日・青森東方沖・M4.3」の地震よりも大きなM5クラスの地震が、「浦河沖~青森東方沖」で地震発生が予測されますのでご注意ください。また、北海道東方沖でM4クラスの地震発生が増加傾向にあります。
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【This week’s crustal movement: 東北】

■M5:福島沖~茨城沖(最大震度4)、岩手沖~宮城沖(最大震度3)
■M4:栃木・群馬県境(震度3)、岩手県内陸部(震度2)
宮城県南部から福島県にかけては、今週も「茨城方向に向かう南進する小規模な地殻変動」が観測されています。その為「福島県~茨城県」にかけては、今週もM5クラスの地震発生が予測されますのでご注意ください。 また、岩手県内陸部では中規模な地殻変動が観測されていることから「内陸部でも震源深さが浅い地震」の発生が予測されます。
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【This week’s crustal movement: 関東・東海】

■M5:茨城県北部(震度4)、東京湾~千葉(震度4)
■M4:三宅島周辺(震度2)
最新週では、関東地方~東海地方にかけては「大地震発生前に観測される大きな地殻変動」は観測されておりません。
しかしながら、茨城県北部においては依然として活発な地震活動が継続しているため、今後もM5クラスの地震発生に注意が必要です。
また、「富山県・滑川」において中規模な地殻変動が観測されているため、滑川周辺においてM4クラスの地震発生の可能性がありますが、数週間に渡って観測されているのではないため発生確率は低いと思われます。
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【This week’s crustal movement: 関西、中国、四国】

■大地震発生前の予兆は観測されておりません。
先週まで、多くの微弱地震が観測されていた「鳥取中部(4週間前490回、3週間前292回、2週間前362回)」での地震活動は沈静化しています。また、同様に「和歌山周辺(2週間前126回)」での地震活動も沈静化しています。 今後、微弱地震の増加や地殻変動値が増加してきた場合には、M4~5クラスの地震発生につながる可能性が有るため注視いたします。
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【This week’s crustal movement: 九州】

■M5:伊予灘~日向灘(震度3)
■M4:五島列島周辺(震度2)
3週間前から「伊予灘~日向灘」では震源の浅い「微弱地震」が多発(3週間前68回→2週間前69回)しており、その結果先週のレポートに記載したように、「2017年1月3日・種子島東方沖・M4.5・最大震度2」が発生いたしましたが、この約1ヶ月に渡る微弱地震の発生や宮崎での大きな地殻変動から想定されるのは、より大きな規模の地震発生の可能性が、いまだに継続していると考えられます。
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【This week’s crustal movement: 奄美大島~沖縄】

■M6:台湾近海(最大震度5)
■M5:奄美大島~沖縄本島(震度2)
宮古島~台湾にかけてM3~5クラスの地震が多発しております。このように1週間以内に地震が多発し、その2週間以内にM6以上の地震が発生している事例としては「2016年5月12日 12:17・台湾付近・震源深さ37km・M6.5・最大震度5(現地震度)」が上げられるため、2週間程度は台湾での地震にご注意ください。
また、奄美大島~沖縄本島にかけてもM3~4.5の地震が多発傾向にあるため、今後M5クラスの地震発生が予測されますが、遠海のため大きな揺れや被害が発生する可能性は低いと思われます。
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【レポートの読み方について】

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・大きな地殻変動値が観測されたのち、1~2週間程度の間に大きな地震が発生しています。
・その為、大きな地殻変動が発生したエリア周辺では、大地震が発生する可能性があるため毎週の地殻変動値・方向を確認することが重要です。
・本レポートでは、1週間ごとの地殻変動値を「←」にて変動方向を示し、変動距離を色で示しています。
・また、同様に期間内に発生した地震の震央地を、マグニチュード、震源深さにより大きさや色分けにより表示しています。
・大地震発生前の異常な地殻変動は、そのエリアの変動方向が重要であることから、大きな地殻変動のみを表示しております。
・海のプレートで発生する地震の場合には、矢印の変動方向の先で大地震が発生し、直下型地震の場合には、放射線のように開いた矢印の中心で地震が発生する傾向があります。

【Data sources】
・GPS / GLONASS / quasi-zenith satellite Daily Data:NASA International GNNS, 国土地理院 GEONET.
・Plate Boundary Data :The University of Texas Institute for Geophysics (テキサス大学地球環境研究所)
・Earthquake epicenter Daily Data:United States Geological Survey(アメリカ地質研究所), Japan Meteorological Agency(気象庁)
・Active fault data:National Institute of Advanced Industrial Science and Technology(産業総合研究所)

【用語解説】
・Transform(トランスフォーム断層):プレート境界において生成される横ずれ状の断層。
・Subduction(沈み込み帯):地球上の2つのプレートが出会って、下にあるほうのプレートがすべってマントルに1年で数cm沈み込む場所のことである。
・Convergent boundary(収束型境界):プレートテクトニクス理論において、プレート同士が接近している境界のこと。
・Divergent boundary(発散型境界):プレートテクトニクス理論において、プレート同士が遠ざかっている境界のこと。
・Active fault(活断層):数十万年前以降に繰り返し活動し、将来も活動すると考えられる断層。
・Ridge(海嶺):海洋の底にある海底山脈で、マントルが地下深部から上がってくる場所。何千kmも続くもある。
・Trench(海溝):海溝は海洋プレートが他のプレートの下に沈み込む場所。深いものでは水面下1万mに達する。